欧州議会選挙の結果に大注目~ユーロとポンドに異変が起きる可能性も

5月23日から26日までEU加盟各国は5年ぶりにEU議会選挙が執り行われます。

これまでこのEU議会選挙というのはそれほど金融市場では注目されてこなかった政治イベントでしたが、加盟各国で右傾化が進みEUと距離感を持とうとする国が増えつつあることから、この選挙結果は今後のEUの動向を占ううえでも非常に重要なものになりそうで、当然のことながら為替にも大きな影響を与えることになります。

 

注目はイタリア

欧州各国はドイツもフランスももちろん気になるところですが、中でもさらに注目されるのがイタリアです。

サルビーニ副首相がEUの財政規律にかなり文句を付けはじめていることから、欧州議会選挙の結果をうけてこうした問題に変化がでるかどうかも注目が集まり始めています。

イタリアはどうも国内情勢がガタついているようで、政治的になにか異変が起きればEUの中でも大きく注目される存在だけに注意が必要です。

 

BREXIT先送りの英国も大きな問題

5月23日までにBREXITを実現できなかった英国も結局この欧州議会選挙に参加せざるを得ない状況です。

ここへきて既存の2政党とは別にEU離脱を掲げるブレグジット党の支持率が急上昇しており、ややもすれば英国内でも与党になりかねない状況であることから、これまでのプロセスを再度ご破算にして合意なきBRXITといったまったく新しい動きが示現するリスクも出始めている状況です。

BREXITの問題ではメイ首相の退陣が決まり、このあと誰がどのような交渉をするのかが全く分からない状態です。

しかし、何等かの動きがでればかなり相場がネガティブに反応することもありそうで、こちらもここのところ関心度が下がっていましたが相場をいきなり動かすドライバーになりそうな気配濃厚です。

 

結果を受けたユーロとポンドの動きに注意

このような動きをうけユーロは軟調に推移していますしポンドも対ドル、対円で弱含む展開になっていますが、選挙の結果が判明すればさらにこの動きが加速することが十分に考えられます。

クロス円全般に円高が加速しドル円もそれにつられる形で下押しすることが発生する可能性も出始めています。

ここのところユーロは大きく動かないレンジ形成の相場を延々と繰り返してきましたが、ユーロ圏はかなり様々な問題が顕在化しており、米中の貿易紛争の影であまり目立たないだけでリスクは結構残されている状況です。

ドイツではコメルツ銀行との合併が結局ご破算になったドイツ銀行が整理統合、解体といった具体的な決着をはかるまではメルケル首相も辞任できないのが実情のようです。

その前に経済的に大きな問題が起きればドイツ銀行起因の相場のクラッシュさえ考えられるわけですから決して状況は穏やかではありません。

欧州議会選挙をうけてユーロ安、ポンド安がさらに進むことになりますとクロス円全般でリスク回避の円高が大きく進む可能性が高く、ドルと円は上昇することからクロス円に大きな影響を受けることでドル円は予想以上に円高にシフトすることも考えられます。

またトランプ大統領来日で日米貿易交渉の中身について想定外の発言などがあった場合でもドル円に大きな影響を与えることになることからこの5月の後半の時期に向けてはポジションは慎重に持っていく必要がありそうです。

ユーロは今年に入ってから殆ど大きく動かないため影が薄くなっていましたが、また表舞台に登場することになるのかもしれません。しかも今度の注目は決して買われる意味ではないことも注意が必要で、今年思わぬ相場変動の震源地になる危険性があります。